ミナミヌマエビの稚エビに、うちは餌を一度もあげたことがありません。それでも、2匹から50匹に増えるほど育ちました。
うちの水槽では、去年の12月から稚エビが生まれ続けています。もう何世代目なのか分かりません。その何世代分の観察から、稚エビの大きさ、成長速度、生存率、そして餌の話を、実際の写真つきでまとめます。
先に言っておくと、稚エビの写真は探さないと見つからないレベルです。それくらい小さくて、それくらい上手に隠れています。むしろその「見つからなさ」こそが、稚エビが生き延びる仕組みそのものでした。
結論:餌は不要。隠れ家があれば勝手に育つ
餌うちは一度もあげていません。コケや微生物、魚の残り餌を勝手に食べて育ちます
大きさ・成長うちが見つけられるようになるのは5mmくらいから。調べてみると、生まれた直後は約2mm、1ヶ月で5mm〜1cmほどに成長するとされています
生存率全員は生き残りません。魚に食べられる子もいます。それでも水草の隠れ家があれば、水槽が維持できるだけの数は十分育ちます(うちが証拠です)
稚エビの画像:探さないと見つかりません
まず、稚エビの実物をお見せします。この写真の中に、稚エビがいます。見つけられるでしょうか。

見つかりましたか。私は毎日水槽を見ていますが、それでも本気で探さないと見つけられません。もう1枚いきます。

体は半透明で、色は親をうっすら白くしたような感じ。形は最初から親と同じエビの形をしています。ただ、とにかく小さい。最初に見つけたときの感想は「稚エビがいる!」ではなく、「なんか、何かが動いている!」でした。それくらいのサイズ感です。
稚エビの大きさ:見つけられるのは5mmくらいから
うちの実感では、人間が「いる」と認識できるのは5mmくらいからです。それより小さい時期は、いても見えていないのだと思います。
調べてみると、生まれた直後は約2mmで、約1ヶ月で5mm〜1cmほどに成長するとされています。つまり、うちが「見つけた!」と騒いでいる稚エビは、生まれてからすでに数週間は生き延びてきた子たちということになります。2mmの新生児期は、パールグラスの茂みの中で、誰にも気づかれずに過ごしているわけです。
成長速度:1年で親サイズ。ただしもう誰が誰やら
成長速度についても、調べた情報ではおおむね1年で2〜3cmほど、つまり親サイズに育つとされています。
うちの実感を正直に書くと、途中から個体の区別がつかなくなります。去年の12月に最初の稚エビが生まれて以来、何度も抱卵と誕生を繰り返してきたので、今水槽にいるエビが何代目のいつ生まれの子なのか、まったく分かりません。「あの子が大きくなった」と追跡できたのは、エビが数匹しかいなかった最初の頃だけでした。
ある日ふと「そういえば小さいのが減って、中くらいのが増えたな」と気づく。うちの成長観察は、その程度の解像度です。ただ、それで何の問題もなく水槽は回っています。
稚エビに餌は必要?うちは一度もあげていません
「稚エビ用の餌を用意すべきか」。うちの答えは明確で、一度もあげたことがありません。それで2匹が50匹になりました。
では何を食べているのか。観察していると、答えはそこら中にありました。水槽内のコケ、水草に付いた微生物、そして魚の残り餌です。

パンダコリドラス用の餌を底に落とすと、コリさんより先にエビが群がることすらあります。魚の餌を入れすぎた日は、エビたちの宴会です。稚エビ専用の何かを用意しなくても、普通に魚を飼っている水槽なら、食べ物は勝手に発生しているというのが、うちの結論です。
パールグラスにうっすらコケが生えれば、お掃除部隊として寄っていきます。餌をあげていないのに、勝手に働いて勝手に育つ。よくできた話です。
稚エビの生存率:全員は生き残りません
ここは、正直に書きます。生まれた稚エビが全員育つわけではありません。
まず、魚に食べられます。うちでもカージナルテトラやネオンテトラが稚エビを勢いよく食べたように見えた場面を目撃しています。ソイルの上のような開けた場所にいる稚エビは、格好の標的です。
そして、これは推測ですが、エビ同士でも食べていると思います。ミナミヌマエビは雑食で、死んだ生き物も食べます。うちでカージナルテトラやパンダコリドラスを看取ったとき、亡骸にエビたちが集まってつついているのを見ました。自然界ではそうやって還っていくと頭では分かっていても、見ているのはつらく、すぐに取り出して土に埋めました(カージナルテトラを看取った記録はこちらに書いています)。死んだ稚エビを水槽で見かけないのは、同じ理屈で、仲間が処理しているからだと思います。
正確な生存率は、数えようがないので分かりません。ただ、結果だけは分かっています。2匹から始まって、食べられながらでも50匹近くまで増えた。水草の隠れ家さえあれば、生き残る数のほうが多い環境は作れる、ということです。
逆に言えば、隠れ家のない水槽では、生存率はまったく別の数字になると思います。うちの稚エビが育ったのは、次に書く「隠れ方」ができる水槽だったからです。
稚エビはどこにいる?答え:パールグラスの中。そして、どこにでも
稚エビの居場所は、はっきり傾向があります。パールグラスとグロッソスティグマの茂みの中です。ソイルの上のような目立つ場所にはめったにいません。おそらく、出たら食べられることを分かっているのだと思います。
ただし、少し大きくなったエビたちは話が別です。うちの観察記録から、「どこにでもいる」実例をご覧ください。






水流ポンプ、冷却ファンの下、水槽の縁、泡の中。稚エビ時代は茂みに潜んで、大きくなったら水槽中を探検する。まりもを蹴鞠して転がしているのも、たぶんこの探検隊の仕業です。
注意:水草を捨てる前に、網の中を見てください
最後に、何世代も稚エビと暮らして身についた、実用的な習慣をひとつ。

水草をトリミングした後、漂う切れ端を網ですくいますよね。その網の中に、かなりの確率でエビが入り込んでいます。巻き添えですくわれたのではありません。自分から入ってくるのです。興味本位なのか、切れ端に餌が付いていると思っているのか、網を水槽に入れておくと、わざわざ寄ってきて中に入ってしまいます。
私は一度、危うくエビごと捨てそうになって以来、捨てる前に必ず網の中をチェックするのが習慣になりました。新しいものにはとりあえず寄る連中です。エアレーションの泡に突入し、ポンプに集合し、網にまで入ってくる。トリミングのたびの数秒の確認、おすすめします。
よくある質問
稚エビに餌をあげなくて本当に大丈夫ですか?
うちは一度もあげたことがありませんが、2匹から50匹に増えました。水槽内のコケや微生物、魚の残り餌を勝手に食べています。魚を飼っている水槽なら、稚エビの食べ物は自然に発生しているというのが実感です。
生まれてすぐの稚エビはどれくらいの大きさですか?
調べてみると約2mmとされています。正直、その時期のうちの稚エビを見つけられたことはありません。うちが認識できるのは5mmくらいからで、「何かが動いている!」というのが毎回の第一発見です。
生存率はどれくらいですか?
数えようがないので、正確には分かりません。魚に食べられる子も確実にいます。ただ、パールグラスなどの隠れ家が茂った水槽なら、うちのように2匹→50匹になる程度には生き残ります。隠れ家の量が生存率を決める、というのが実感です。
稚エビは隔離して育てたほうがいいですか?
うちは一度も隔離していません。水草の茂みが天然の隔離ケースになっていて、勝手に生まれて勝手に育ちます。むしろ増えすぎに悩んだ側なので、確実に増やしたい方以外は不要だと思います。増えすぎた顛末は別記事に書いています。
「稚魚」と「稚エビ」、どちらが正しいですか?
エビなので「稚エビ」です。ただ検索では「ミナミヌマエビ 稚魚」と調べる方も多いようで、気持ちはよく分かります。小さくて半透明で、最初は魚の稚魚か虫かエビか、正直よく分かりませんので。
見つからないくらいが、ちょうどいい
最初の稚エビが生まれた頃、夫婦で水槽に張りついて「いた!」「どこ!?」と報告し合っていました。あれから何世代。50匹事件を経た今、妻の反応は「あ、またいるね」くらいの落ち着いたものになりました。時の流れです。
それでも、パールグラスの茂みの奥で半透明の小さいのがツマツマしているのを見つけると、今でも少しだけ得した気分になります。探さないと見つからない。でも、確かにいる。その見つからなさこそが、この子たちが餌ももらわず、守られもせず、何世代も続いてきた理由なのだと思います。
今も水槽のどこかで、2mmの誰かが、誰にも気づかれずに育っています。
※うちの水槽環境は運営者情報で公開しています。親エビの抱卵と卵の観察は抱卵の観察記録に、2匹が50匹に増えた顛末は繁殖しすぎの記録に書いています。


